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ガイウス

2019/12/29  22:53
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ガイウスという人を知っているだろうか?初めて聞く、という人のほうが多いのではないだろうか?
実はこの人、おそらく世界で一番知られた人ではないだろうか?日本人の9割以上は聞いたことのある人のはずだ。なのになぜか、名前はあまり知られていない。
英語読みでジュリアス=シーザー、ラテン読みでユリウス=カエサルといえばわかるだろう。
ちなみに、ユリウスは家名、カエサルは家門名で、名前はガイウスだ。
だから、「ユリウス=カエサル」という言い方は、武田信玄のことを「武田源」とか、毛利元就のことを「毛利大江」と呼んでいるようなものだ。ちなみに、家康は源氏一門を名乗っているが、あれは征夷大将軍になるためのウソだ。
今の日本では「姓」と「苗字」は同じ意味に用いられるが、本来は違う。
たとえば、徳川家康のフルネーム・源朝臣徳川家康は源が氏名(家門名)、朝臣が姓、徳川が苗字(家名)家康が個人名になる。この程度で名前が長いなーなんて思ってはいけない。国によっては個人名の後ろに父方・母方の家名を続けるところがあり、たとえばピカソのフルネームはパブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ファン・ネポムセーノ・マリア・デ・ロス・レメディオス・クリスピーン・クリスピアーノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソらしい。じゅげむじゅげむも真っ青だ。書類に名前書くとき大変だったに違いない。
ユリウスの姉妹の名前はユリアだった。女子の名前に家門名の女性形をつけるのは、ローマの慣習だった。オクタビアヌス家の女はオクタビアになる。ケンシロウの愛した女、ユリアはユリウス一門の出身だったのかもしれない。ちなみに化学では「ユリア」は尿素のことを指すのはナイショだ。
あくまで個人的見解だが、歴史を含めて全人類で最高の人物を1人だけあげろと言われたら、わたしは迷うことなくガイウス・ユリウス・カエサルを挙げる。ちなみに、日本人なら織田信長だ。
2人の共通点は、発想が斬新過ぎたために殺された点だ。信長についてはまた、語ることもあろう。
「ブルータス、おまえモカ。おれブルマン」と言って殺されたかどうかは知らないが、ガイウス殺しの黒幕はキケロと思われる。自分で指示しておきながら、ガイウスの死後、彼の残した人事異動の資料を見て、「なぜ私は彼を殺したんだ」と言ったという。というのも、ガイウス暗殺の動機が、自分たちが干されると思ってのことだったにも関わらず、異動の予定では暗殺加担者がのきなみ優遇されていたからだ。結局、彼らはオクタヴィアヌス(とアントニウス)に復讐されることになる。
ガイウス暗殺をしなければ、幸せな人生が送れたのではないだろうか?
さて、ガイウスのすごいところはどこか、というと敵を許したことだ。ガリア戦記において、一度は戦った相手も、降伏すれば許した。ただし、2度目は許さなかった。
ローマの内乱においても、最後までポンペイウスやカトーと和解しようとした。キケロも内乱においてガイウスの敵に回ったため、報復を恐れて暗殺に出たわけだが、ガイウスはそんなことはまったく考えていなかったようだ。おそらく、ガイウスは内乱によって人材が失われることを恐れたのだ。だから、暗殺参加者(≒内乱で敵に回った者)を優遇したというわけではなく、そういった考慮を一切せずに能力のみを考慮した人事を予定していた、ということだ。
ガイウスの事実上の後継者オクタビアヌスはそうではなかった。彼は徹底的に敵対したものを抹殺した。最初は、ガイウス暗殺者抹殺のために協調関係にあったガイウスの副官アントニウスでさえ、アクティウムの海戦で打ち破り、アントニウスはクレオパトラと共に死ぬことになる。まあ、実はオクタビアヌスは戦下手で、ほとんどアグリッパの手柄であるが。
ガイウスは、ハゲで女癖が悪く借金もちだった。三頭政治の一角、リキニウスから多額の借金をしていたらしい。ガリアで戦うために自費で数個軍団(数万人)を編成するための借金もしたらしいから、いまの日本円に換算したら数百億~数千億円になるのではないだろうか?まさに借金王(シャッキング)である。というとダメダメ人間にきこえるが。
ガイウスというと、一時期某電器メーカーがCMしていた「来て見て買って、F通のお店」のネタ元となった「来た見た勝った(Veni, vidi, vici,ウェーニー・ウィーディー・ウィーキー)が有名だが、彼の行動原理を一言で言うならば「自利・他利・公利」ではないかと思う。
自分の利益が他人の利益となり、他人の利益がみんなの利益となれば、それでいいじゃないか、という考えだ。
日本人の感覚、滅私奉公とは発想が違うが、より合理的だと思う。
いまの政治家に欠けている部分でもある。みんなの利益になるなら、私服を肥やそうが賄賂を送ろうが構わないと思うが、私服を肥やすために国を食い物にしている時点でアウトだ。
ガイウス・ユリウス・カエサルはローマのために人生を尽くしたと言っていい。

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