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魔法の話

2019/12/07  23:43
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魔法という漢語は、おそらく明治前後に西洋から入ってきた大量の概念のひとつ、magicの訳語としてあてられた言葉だが、個人的見解として、この訳語はあまり出来がいいとは思えない。
単語の訳し方には大雑把に2つの方法がある。音訳と意訳だ。たとえば、dramaticの訳語は劇的。前半部「drama」は日本語の「劇」とほぼ同じものだから意訳。後半部「tic」は名詞を形容詞化する語尾だが、日本には似た働きの語尾がないため、読みが似ている幹事の1つ「的」をあてはめた。「tic」には「まと」という意味はないから、これは音訳。この、「tic」を「的」と訳するのは中国でも用いられている。
この観点から考えると、魔法の「魔」はmagic」の「ma」の音訳なのだろうが、なんとも中途半端な訳し方である。magicは「ma」「gic」なのではなく、「mag」「ic」あるいは「magi」「c」だからだ。magiは賢者とか賢いとかいう意味らしい。
意味的に考えると、「魔」と「法」は対立概念である。「魔」が混沌「法」が秩序をあらわす。仏教的には悟りによって得られるものが「法」であり、悟りを阻害するものが「魔」である。
意味的に考えるとmagicの訳語は、「賢技」とか「賢術」のほうがふさわしいのではないだろうか?
さて、「魔法」と訳される英単語には、他にwizardry,sorcery,witchcraftがあるが、このうち、wizardryはwiz=wiseつまり賢いという意味を持っているので、magicとほぼ同じ意味である。magicには手品という意味もあるので、魔法限定なら「wizardry」のほうが誤解されにくい。
sorceryは魔法というより呪術に近い。あまりいい意味では使われない単語だ。
そして、witchcraftは魔女の使う力。ここでいう魔女とは、アニメに出てくる魔法少女や魔女っ子のことではなく、中世の「魔女狩り」の対象となった、悪魔との契約により怪しげな力を使えるようになった女のことである。悪魔由来の術であるから、「魔術」と訳するのにもっとも似つかわしい単語なのかもしれない。
ラノベに登場する魔法は、悪魔由来でないものも多い。とくに、「神聖魔法」という言葉は、意味が破綻している。「神」が由来なのに「魔」とはどういうことだろうか?神が由来なら、魔法というより奇跡に近いのではないだろうか?そしておそらく、castするのではなく、prayすることで発現するのではないだろうか?
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